人間の生産性が最も高まる温度で毎日15時間作業してみた
- 2025.12.03
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こんにちは!よしのぶです!
前にこのブログで解説した通り、アガベの生育に最適な育成環境については一通り必要な実験を終えて現在も最適な温度・湿度・光量・風速・CO2濃度を維持しながら育成を継続しているのですが、
そういえば人間にとって最適な育成環境について考えたことがなかったという事実にいまさらながら気づいてしまい、急遽自分で実験してみることに
人間にとって最適な環境温度
まず、アガベの生育にとって最も大きな要素は温度でした。水分や光が足りていても温度が条件とマッチしていないと種は発芽しませんし成株であってもいきなり腐ります。
人間に当てはめてみても世界一自殺率の高い地域がグリーンランドであることから、やっぱり気温が低いと人も死ぬことがわかります
また熱帯気候に属する国がほぼほぼ発展途上国であることも合わせて考えると、
結局暑くても寒くても不都合なんだなという、あまりにも当たり前すぎる感想に着地します。
寒くてもダメ、暑くてもダメ。
であれば、何℃が最適なのか?
人間が活動する上で最も大きなアドバンテージが得られ、クリエイティビティを十分に発揮して、モチベーションを高くキープできる科学的に最優の環境温度が何℃かを知ることから検証を始めていきましょう
先行研究いろいろ
庄司卓郎 江川義之 輿水ヒカル「環境温度の違いが作業パフォーマンスに及ぼす影響」
岩下剛 花田良彦 合原妙美「室温の違いが作業効率に及ぼす影響」
というわけでまずは関連論文をいくつか読んでみたところ、以下のことがわかりました
・パフォーマンスの計測手法によって検証結果が変わる
タイピングの量とかタイプミスの割合みたいな単純な作業量をパフォーマンスと定義するのか、または動画視聴後にテストを行って正答率で集中力を計測するのか、四則演算やコールセンター業務の作業実績をカウントするのか、或いは肉体労働も交えて心拍数や深部体温の推移までをパフォーマンスに含めるのか。これらの条件によって最適な温度は大きく変化する
・デスク作業に焦点を絞った場合の簡易的なタスク処理であれば25℃が最適であるとする研究もある一方で、作業内容が複雑化するにつれて21~22℃を最適とする研究結果が増加する傾向にある。
上記論文を含めいくつかの記事を読んだふんわり雑感として25℃が人間にとっての「快適」
ただしタスク処理が複雑で長時間化する場合の「快適」温度は集中力の低下に寄与するため作業効率の観点で「最適」から離れていくといった印象
実験設計
1.PCモニタやタブレット、スマホを3面以上使用した並行作業を毎日15時間行いゲームの進行状況や試合数と勝率を記録する。(例:モニタ1-メインゲーム モニタ2-マジック・ザ・ギャザリングアリーナ モニタ3-シャドーバースWorldBeyond)
2.外的要因による計測結果の振れ幅を抑えるため睡眠・食事・運動は十分な質と量を確保し、15時間のデスク作業+睡眠・食事・運動の1セットを1日と定義する
3.室温21~22℃・湿度40~50%の環境にて上記作業を10日間連続して行う。
検証結果
作業実績
まず15時間作業×10日という検証自体は完走することができました
約1ヶ月前にリリースされたデュエットナイトアビスのプレイ時間が458時間
サブモニタで並行タスクとして同時進行してたシャドバがプレイ時間519時間
MTGAのほうはプレイ時間データが見れないけど2017年リリース当時からほぼ毎日プレイしてるので多分トータルでは数千時間
あとはサブとしてタブレットで並行起動してた読書アプリではこの10日で100万文字の長編小説を新規で1本読んで30万文字の作品を2作(参考として文庫本で約10-12万文字程度)
追加で映画2作とインディーズ系のゲームでアーリーアクセスを1本
本当はアークナイツエンドフィールドのベータテスト2まで参加したかったけどそこまでは1日15時間に収まらず・・・
みたいな感じで結果モニタ3枚と腕2本じゃ1日15時間×10日にタスクを全て詰め込むのがギリギリできなかったというのが作業量から見た検証結果になります。
次に作業の質に関して、シャドバの勝率はかなり落ちました。グランドマスター昇格時のクラスがサファイアランクで、グラマス昇格後もEPICレートでの勝率5割を(他のモニターでの並行作業を一時中断しなければ)維持できない点からも明らかな結果となりました
ただMTGAに関しては3面モニタ全てでゲームを並行した状態でもプラチナーダイヤ帯で勝率5割は簡単に維持できており、BO1ランクマッチでリビングエンドをプレイする程度の単純な作業環境であれば差は少なかったように感じます。もしかしたらシャドバも進化ロイヤルではなくてランプドラゴン等の単純作業デッキを使用すれば勝率の差は抑えれたかも
身体的パフォーマンスの変化
実験設計の2項においてデスク作業15時間+睡眠・食事・運動1セットで1日としましたが、結果から言うと実験初期と後期で1日の長さが大きく変化しました
初期は1日が平均27時間を超えており、後期は約26時間程度に収束しています
15時間作業+2時間運動+9時間睡眠の時点で26時間固定ですから、体内時間のアジャストに少しでももたついたら毎日の起床時間が3時間以上のペースでズレ続けて自律神経失調症のリスクが日に日に増大する一方です
熱帯雨林気候の一部地域では時間の概念を持たない人類が今も健やかに生活していて、彼らの言語には「昼」も「夜」も語彙がなく彼ら自身が昼夜の違いを認知できないままそれでも問題なく社会形成に成功してるっていうのに、
同種のホモ・サピエンスたるよしのぶの体内時計が24時間の自転周期に従わないからと言って自律神経が乱れていい言い訳にはならないはずですが、でも不思議なことに27時間周期だと9時間睡眠が明けた直後から18時間ずっと眠いままなんですよね。
26時間周期に慣らして以降は自分の中で「不意に眠気が来た場合の対策」と「眠気が来るべきタイミングなのに全く眠くなれない場合の対策」で両面に対応できるようになったのですが、その対策を以てしても27時間周期に対応するのは不可能でした。
一応同じ検証に興味がある人に向けて簡潔に対策をまとめておきます
不意に眠気が来た場合
9-10時間熟睡できたのに覚醒直後から既に眠い場合、睡眠時間が足りてないわけがないので自律神経のバグです
顔洗ってエスプレッソを飲み、それでも眠ければ先にジムへ行って潰れるギリギリの重量でベンチプレスしましょう
僕はこの方法で3日連続潰れて本当に死にかけました
そうするとアドレナリンが過剰に分泌されてハイになった状態で作業に没頭できるので捗ります
ちなみにギリ前日6時間睡眠→当日9時間睡眠ぐらいだと本当に寝不足のため睡眠以外では解決不可みたいなパターンも存在するのでそれはもう寝るしかないです
眠くなるべき時間に眠くなれない場合
15時間作業して、2時間運動して、もう19時間くらい連続稼働してるのに全然眠くなれない時
とても怖いことだけど実際に自律神経がバグると頻発する事象です
これはもうかなり属人性の高い解決方法なので他人にどこまで適用できるか不明なんですが、一旦冷房を切ります
この検証のため普段は24時間ずっと冷房つけてる状態ですが、もう寒いとどうやっても眠気がこない時は仕方ありません
すると室温21℃で寒くて睡眠どころではなかった状態からいっきに快適な温度へ上昇して、そのタイミングでGI値の高い食品を摂取すると気絶するように眠れます。実際この10日で2回11-13時間熟睡しました。もしかしたら眠るように気絶してたのかもしれません
高GI食品は何でもいいです。特に食べたい気持ちじゃなかったとしても眠るために食べましょう。メインモニタで作業継続しつつサブモニタで料理系youtubeチャンネルを再生して空腹感を高めたらコンビニへ向かいます
じゃがりこでも5個入りつぶあんぱんでもラー油納豆巻きおにぎりでも眠くなれます。
ちなみにこの方法で11時間以上爆睡した場合は寝溜めゲージがMAXまで溜まった状態で翌日も眠くなれない可能性が高いのでしっかりジムで追い込んで筋トレ後は1時間くらい有酸素運動で体力使い切りましょう
僕の場合はステアクライミングで顔や肘から常に汗がボタボタ落ちてる状態をキープするようにしてますが可能なら水泳かロードバイクでLSDしたほうが体力枯渇させるのは楽です
先行研究と実体験との差
開始前に丸一日しっかり時間をとって関連分野の論文や記事を読み込んだ上で臨んだ今回の検証ですが、
当然ながら15時間作業×10セットで半月拘束みたいな長時間の条件設定におけるパフォーマンスを計測した実験はなかったため予想と違う発見やトラブルの連続に何度も驚かされました。
先に挙げたように眠気の周期が自分でも把握できないこと、食欲も同様に自分の腹が減るべきタイミングで実際には全く空腹を感じなかったり逆に満腹から2時間後に謎の空腹感が襲ってきたり、
それから関連する論文が作業効率や集中力の維持の視点から最適な温度を計測する一方で、
僕の場合はシンプルに毎日15時間デスクワークすること自体の腱鞘炎とか首・肩の痛み
睡眠周期をあわせるためジムにいってトレーニングしてその筋肉痛でマウスが思うように動かせなかったり、
あと最終的に免疫が下がって風邪ひいて蓄膿症が悪化して中耳炎で鼓膜破れたし、
最早室温が何℃かに関わらず如何に精神力でデスクに齧り付いていられるかという有り様でした。
特に検証初期段階の体内時間の調整に手こずってる時にジムいって無理矢理体力使い切って帰宅したら最悪のタイミングで祖母が急逝してバタバタと親戚一同集まり、そこから2日間は15時間のタスクをこなすのが本当にギリギリの過密スケジュールに追われて辛かったです
作業効率のロスを限界まで抑えたい
意思の力でカバーできる領域は全て気合で抑え込むとして、それでも身体的な痛みが集中力を削いでしまうのは回避不能の事実です
幸いコロナ以前からデスクワークの負荷を軽減することに注力していた都合上普通に毎月450時間ゲームするだけであれば身体的ストレスを実感することなく習慣として継続できる環境が整っていた当ゲーミングハウスですが、
今回のように極限状態でタスクの並行処理を続けるには不安が残る状況だったためいくつかのデバイスを買い足しました
まずサンワのプログラマブルキースイッチ。これは今年ワースト1
左手はキーボード、右手をマウスから離さずにPCで3面ゲームを進めつつタブレットの電子書籍リーダーを足でページめくりしたくて買いました
ところが打鍵感が最低で押しても全く気持ちよくない
グニョっとした感触が本のページを捲る爽やかな感覚と一切リンクしません
1秒でも速く次のページを捲って新しい知識や表現と出会いたいワクワク感、それでもデスクワークは中断できないため右手と左手はマウス・キーボードから離せないどうしようないもどかしさ、そして右足のつま先を踏み込んだ瞬間に感じる床に転がったグミの如きグニョグニョ感
値段が倍でもいいから普通に青軸バージョンでリリースしてほしい
逆に買ってよかったのがマウス用の連動タイプのリストレスト
集中してFPSをする時には全く不要なアイテムで、そういうときはつかみ持ち用の超軽量マウスをアームカバーつけた手首浮かせてブンブン振り回すのが有利です
ただデカ重系のかぶせ持ち用マウスをハイセンシで、それこそメインモニタでTPSしながら隣の隣のサブモニタで自分のターンになったシャドバの画面まで振り向き3cmでカーソル瞬間移動させたいみたいなシチュエーションを15時間続けるなら絶対に必須
セットで購入したロジクールのマウスG502 X LIGHTSPEEDとも相性最高でサイドのDPI変更ボタンが多ジャンルのゲームを並行プレイするのに便利
あと最近は本当にもうサイド5ボタンのかぶせ持ち用マウスつくるメーカーなんてロジ以外存在してないので、G402とG502だけが最後の砦みたいなところある
通常のWebブラウジング作業にしたってサイドキーにF5と進む/戻る/タブを閉じるは割り振ったほうが圧倒的にリサーチ速度あがるのでゲームしない場合でもサイドキーは5個欲しい
もちろん前提としてマウスとかリストレストで抑え込める作業効率のロスって机・椅子・モニタ・キーボード・オーディオインターフェース・ヘッドホンを自分の体格と姿勢にフィットするようセッティングできた上での最後の一押し的なオプションだから何より机椅子優先にはなるんだけど、最適化オタクにはおすすめです
まとめ
そんなわけで15時間作業を半月続けてみた検証の結果は、「確かに21℃のほうが作業効率を高くキープできる」でした
より正確には「21℃で発生する睡魔は気合でカバーできるけど25℃はあまりに快適で眠すぎて抗えない」
3日ぐらいであれば空腹状態を維持することで眠気に耐えれる可能性はあるけど10日連続はできる気がしません
当初の目標はメインモニタ単体で作業するのに対して3面処理でのパフェーマンス低下を10%以内に収めたいところでしたがいざやってみたら完走するのが本当にギリギリ
あまりにも悔しい結果となってしまったので改善案を盛り込んだ上で再チャレンジできるようパフォーマンス向上のためのトレーニングを始めました
このブログ記事も全てシャドバの相手ターン中にラノベ読みながら書いてます
ただ検証が終わって室温が通常の25℃に戻ってしまってるので本当にありえないぐらい眠いです
パフォーマンス向上オタクの皆さんは是非室温21℃試してみてください
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