僕がブラック企業でもらったスキルが実は最強だった?!~神スキル「営業力」で退職後に始まるニート無双~

僕がブラック企業でもらったスキルが実は最強だった?!~神スキル「営業力」で退職後に始まるニート無双~

こんにちは!よしのぶです

無職生活6年目を迎えた僕ですが、最近になって一回ちゃんと新卒で就職しておいてよかったと思う機会がとても増えました。

と言っても僕の人生最初で最後の社会人期間はたったの8ヶ月しかないし、お世辞にも”良い職場環境”とは表現し難いモノでしたが、それでも今となっては感謝することしかない大切な経験です。

 

というわけで今回はそんな僕が考える「ブラック営業に新卒入社するメリット」解説していきたいとおもいます。

ブラック営業への就職を考えている学生、将来転売ヤーになりたい子供たちはぜひ最後まで読んでください

 

「ブラック営業」とは

まず最初に、上の記事をまだご覧になってない方は是非そちらから一読お願いします。

 

「ブラック営業に新卒入社するメリット」を語るには当然最初にブラック営業を定義しなければなりません。

 

世間では「求人にアットホームな職場と書かれていたら怪しい」とかそういう抽象的な文章を目にする機会が多いかもしれませんが、ここで言うブラック営業は上の記事の中で語られるように、

本気で毎年大量(数百人)に人を雇って、確実に8割以上を辞めさせに来る会社

を指します。

 

要は「業務内容が過酷で退職率が高いから多めに雇わないといけない」ではなくて、「大量に雇った後に安定して毎月社員を辞めさせるところまでが人事と管理職の仕事」という、配属された新卒を何割以上自主都合退職させないと部長が事業部長から処分されるレベルの気合が入った会社です

 

ブラック営業をやって「よかったこと」

さて、360°どこから眺めても本当にただデメリットしかないように見えるブラック営業ですが、ちゃんとメリットも存在します。

というかむしろここまで尖ると視界に入る全てがここでしか得られない経験なので何がメリットでどこからデメリットなのかの境界線も結構あやふやです

 

そんな中でも一番明確なメリットと言えるものは「生き残るために営業力がつく」ことでしょう。

 

例えば僕が配属された部署の業務内容は会社のデータベース(コールセンター用)から個人事業主に電話してとりあえずその顧客に売れそうな商材を提案して実際に訪問し、決済者相手に1時間程度話してその場でビジネスローンの割賦契約書類を巻いて帰ってくることでした。

 

電話での実際の会話の流れはこんな感じ

 

よ「こんにちは!○○社長ですか?!」

おじ「いや今忙しいんだけど」

よ「ですよね!ごめんなさい!○○さんの電気料金の件だったんですけどまた掛け直しますね!」

おじ「は?電気料金?」

よ「はい!○○区の方で事業者様向けに料金プランの削減が・・・っていう話しとかまだ何も聞かれてなかったですか・・・?」

おじ「なんやそれ聞いてないんだが」

よ「そうだったんですね!では少し説明時間かかってしまうのですが・・・お忙しいようなのでお時間あるタイミングで携帯の方にお掛け直ししてもよろしいです?番号だけお願いします!」

 

みたいな流れからその場その場で会話を組み立てていって商材を売れるだけ売ります

最終的に電話を切るときは「では今お話した内容できちんと資料持ってお伺いします!その場での契約となりますので登記印のご準備だけお願いしますね!」で、あとは実際に訪問して契約書類にサインと印鑑もらうだけです。

 

相手に何回連続で「電話をガチャ切りするかどうかはあと一言だけ聞いて判断しよう」と思わせ続けるかが全てって感じですね

ちなみに僕がいた当時で部署が取り扱ってた(僕が実際に売った)商材はスマホ端末・スマホの法人プラン・ウェブサイト+SEO・エアコン・LED・複合機とかです

新卒研修ではキャリアの人が1週間以上かけて講義して毎時間ペーパーテストで満点とった人から飯が食べれる方式で面白かったです

 

そんなブッ飛んだ環境に適応できない人から順に辞めさせられていく愉快な職場だったので、まだ大学生気分が抜けない新卒でも1月すれば普通に適応し始めます。

同期で入った橋本くん(仮名)も、新卒研修開始当初は人と話すのが苦手でボソボソして声が聴き取りづらいってインストラクターに詰められてたのに、

配属翌月には「最近バーで知らないおっさんに適当に話しかけて仲良くなって全部おごってもらうのがマイブーム。まだ今月一回も自分の酒代自分で払ってない」とかアグレッシブすぎる人格変貌を遂げてて普通にビビり倒した記憶があります。

 

しかも営業は基本給20万+歩合で、歩合は厳密に「当月その個人があげた”粗利”の何%」と数字が決められていて、各商材ごとの仕入原価が全て公開された上である程度個人の裁量で粗利を上乗せして販売できるシステムになってたので

早い話原価20万のホームページを18万で売って個人”粗利”営業成績マイナス2万・個人”売上”営業成績プラス18万にすることも

全く同じ商材を50万で売って粗利営業成績プラス30万の売上営業成績プラス50万にすることもできる完成されたクレイジー営業システムでした

 

同じ「成約1件」に対してでも歩合が粗利で変わるので、最終的には粗利率88%とかで販売するわけで・・・

ブラック企業の面接でたまに使われるらしい「今からこのボールペンを私に1万円で買わせてください」を部署として営業全員が地でやってたってことですね

 

さて、そんなガチのヤバい営業部ですからそこに所属してる限りは勝手に営業力があがります

冷静に考えて「初めて電話した相手に何でも売れる人」って字面だけでもヤバすぎます

僕自身も単発で別会社からの応援要請でその日だけ別のコールセンターに出社して、初めて使うシステムでその日初めて見た商品をとりあえず電話相手に売るみたいな仕事を依頼されてました

 

「何年もそのコールセンターで働き続けてる数百人のアポインター」の前に、「業界未経験の僕」が出ていって「その日初めて知った商材」をお客さんに売るコツを、即興でレクチャーしてコールセンター全体の数字をその日のうちに上げる

って、言ってることが最初から最後まで全部意味わからないですよね

 

でも実際目に見えて数字があがってたのと「○○のテレアポ部隊は外注先の事業所から出向1日目で歴代事業所成績を安定して塗り替える」みたいな話しが出回ってたので会社としてそういうヤバい人だらけだったんだとおもいます

 

ブラック営業を辞めた僕に残ったもの

そんでなんやかんやあって8ヶ月で退職した僕ですが

最近になって僕が当たり前にやってることを他人に説明しても無理だと言われることが増えてきました。

 

例えば僕は最近園芸を始めたのですが、

園芸って一般的な物販と違って在庫を倉庫じゃなくてビニールハウスで持つ関係上所謂「メーカー」から「エンドユーザー」までの流通システムとは違った経路になるんですよね

 

具体的には海外の坪単価が安くて日照と気候条件の良い場所で育てられた植物を専門の卸業者がまとめて買い取って日本に輸入して市場で競りにかけられ、所謂「花屋さん」が競り落とした商品を店舗に並べて最終的にお客さんが買っていくわけです。

 

もちろん海外の生産者から直接原価で買えるならそれが一番安い(中抜きされてない)価格なのは間違いないんですがハードルもまた高くなります

ここで一番上流にあたる最初の生産者を「現地ナーセリー」とかって言うのですが、この現地ナーセリーの外人達は漁師と一緒で自分達独自のECサイトを展開していません

普通の農家のおじさんおばさんです。ECサイトの構築とかブランディングとかとは一切無縁で、特に外国語に堪能なわけでもありません。

 

現地ナーセリーから直接買い付けできれば一番安いけど、彼ら自身からインターネットで情報発信することはほぼないなので繋がりが欲しいなら実際に海外のど田舎に赴いて現地の言葉で話し合ってオフラインで交渉から契約までこなす必要があると

 

ちなみに国際的な法的効力を持つ契約書類はそれ専門の翻訳家に依頼しなければなりません

海外で現地ナーセリーと交渉して契約方針が固まる

→日本で行政書士に依頼して書類を作ってもらう

→現地の言語に対応した契約書類専門の翻訳家を探す

というワークフローです

 

そしてこの現地ナーセリーの「現地」っていうのが南アフリカだったりマダガスカルとかギアナ高地とか・・・とにかく物理的に到達困難な場所で現地人の識字率が低くて書類が読めなかったり自分の名前を書けなかったりと・・・まぁ正しくは「ECサイトを自分たちで作ってインターネットで発信してない」というよりも「ネット回線が繋がる目処もない場所で農業してる」ような地域でしか存在しない植物なので高価というのが適切なのでしょう

実際マダガスカル人の平均世帯年収4万円ですからね

 

じゃあ最終的に結局どうするのって話をすると

「既に現地ナーセリーとの契約を済ませた日本のナーセリー(花屋さん)」の仕入れに相乗りさせてもらうしかありません

それができないなら自分で上記ワークフローを1から辿って新規契約を獲得する以外の道は0です

 

ただ「仕入れに相乗りさせてもらう」って、これもこれで言ってること相当ヤバいですよね

花屋さんに行って客かどうかもわからない人間が「お宅の仕入元の現地ナーセリーってどこ?○○っていう植物を仕入れて原価で売って欲しいんだけどその現地人に在庫あるか確認してもらえる?ちゃんと写真みて選びたいから写真と値段つきで頼む」って話し始めたら怖くて泣いちゃうかもしれません

 

まぁでもそれでもやっぱりこれができないなら自分で新規契約とるしかないわけで、結局やるんですけどね

 

それでやってみた結果なんですが、これが実際は意外と簡単に相乗りさせてもらえました。

1ヶ月色々リサーチして実際にDMなり電話なりで国内・海外の園芸おじさん達とお話した結果、両手の指では足りないくらいの現地ナーセリーとのツテを作ることができたという結果です。

ちなみにその活動の中で「普通に海外のPaypal決済対応サイトで買って日本で売るだけでも全然利益は取れるよ」という情報も頂き、こちらに関しては30件以上の海外ECサイトも合わせて紹介してもらうことができました

下のツイートの内容は実際にもう注文を済ませて発送まで確認しています。

 

そしてご存じの方もたくさんいらっしゃるとおり僕はたまにZOOMセミナーで電脳せどりのレクチャーをやってるので、「こういう感じでお話して会話の流れからこの順序でお願いを通していけば最終的に仕入れに相乗りして原価で融通してもらえるよ」というような実務的な情報も数人の方に既に提供しているのですが・・・

 

こちらはセミナー生からのフィードバックでは「全然相手にしてもらえない」が圧倒的に多いです

 

そこで改めて思ったのが、通って当たり前と思ってた交渉の仕方をそのまま他人に教えても全然通らない、自分の希望を相手に通す力=営業力が人によって違いすぎるという事実

 

12万のエアコンを初見の相手に100万のビジネスローン組ませないと自分が降格処分される状況で仕事した経験が、国内実売20万の植物を2万円で輸入するための仕入れルート構築に活かされてるんだなぁという所感です

 

ブラック営業のすゝめ

そんなわけで今回は

僕がブラック企業でもらったスキルが実は最強だった?!~神スキル「営業力」で退職後に始まるニート無双~

書いてみました。

 

今思うと確かに日常的に無茶なお願いをしてる自覚はあります

楽天市場の店舗に電話かけて買いたい商品にDEAL15%つけてくれってお願いしたり、

ヤフオクで利益商材の出品者に仕入れ経路(輸入代行業者)を聞いてその代行に僕にも卸してくれないかお願いしたり、

そして実際にお願いを通した後でそれを他人に情報共有しても「自分もやってみたけど無理って言われました」と言われて首を捻ることが多かったのですが、

まぁでもこの営業力どうやったらつくのって言われても正直ブラック企業に入社する以外に具体的な研修を受ける方法はないので

こればかりは実際に数ヶ月その環境に身を置くことでしか培われない能力なんだとおもいます。

 

そんなわけで退職後の人生を「強くてニューゲーム」で迎えたいあなたへ、

”ブラック営業”おすすめです。