無職が軽い気持ちでポーカー始めたらボコボコにされて心折られた話

無職が軽い気持ちでポーカー始めたらボコボコにされて心折られた話

こんにちは!よしのぶです

最近急にポーカーをやりたくなって1から勉強してみてるんですけどさっぱり勝てません。

 

ブログでも紹介しているAMEXのクレカでポイントがかなり溜まってきたのでせどりツアーも兼ねて海外にマイル消化の旅行に行こうと思って、どうせだったらせどり以外にも【目標】があれば楽しいかなーと触ってみたのがきっかけです。

 

 

僕はせどりを始める以前まで人生のほとんどを【カードゲーマー】として生きてきました。

というか今もMTG(マジック・ザ・ギャザリング)は毎日1日も欠かさずプレイしてます。

僕がどのくらいカードゲームが好きで、どのくらい弱かったのか気になる方はこちらの記事を御覧ください。

 

ちなみに海外で遊ぶのになぜブラックジャックでもバカラでもなく「ポーカー」なのかというと

MTGプレイヤーのTwitch配信でなぜかポーカーがプレイされてるのを実況だけ聴いてたり、

今のポーカープロ生涯獲得賞金ランキング1位「ブリン・ケニー」、2位「ジャスティン・ボノモ」が共に元MTGプレイヤーだったりで

とにかく自分の周りにポーカーの情報がよく落ちてきたからです。

 

ポーカーを始めるために

まずルールを調べてサイトに登録しました。

ルールは一番メジャーな「テキサス・ホールデム」

サイトは日本からもプレイ可能な「ポーカースターズ

テキサス・ホールデム(Texas hold ‘em)はポーカーの一種。各プレイヤーごとに配られる2枚の手札と、コミュニティ・カードと呼ばれる全プレイヤー共通のカード(最大5枚)を組み合わせてプレーする。アメリカ合衆国カジノにおいては最もポピュラーなゲームのひとつである。通常は2人から10人で行われる。

ウィキペディア

ちなみにポーカースターズの登録者は1億人らしいです。

流石に盛ってるでしょと思って何度か確認したんですが本当みたい

日本の人口超える日も近そうですね!

 

さて、テキサスホールデムに関してはおそらく皆さんご存知かと思うので詳しくは省略します

最初に各プレイヤー2枚ハンドが配られてテーブル中央に3枚→1枚→1枚とめくられていきながらレイズとかコールとか宣言していくアレです

 

ちなみに最初に2枚配られたハンドを「プリフロップ」

共通カードが3枚めくられるのを「フロップ」

4枚目の共通カードが「ターン」

最後の5枚目が「リバー」と言います。

 

ポーカー is 何?って感じの人は2,3分でいいので🔽の動画でもみてください

 

上の動画でもそうですが、一般的にポーカーというのはトーナメント実況でもプリフロップの時点で各プレイヤーの勝率(エクイティ)が名前の横に表示されます

 

フロップでテーブルの真ん中にカードが3枚オープンされる前の「プリフロップ」の時点で勝率が出てるんです。

これって結構すごいことで、初手の時点で最強のハンドは「AA」、2番目に強いハンドが「KK」なんですが

仮にプレイヤー2人がそれぞれ「AA」「KK」を持って対戦するとフロップ以降で捲れる5枚のカードがなんであれ80%は「AA」側が勝つことが決められてるんです

ちなみに「KK」対「QQ」も同様に「KK」側の8:2有利

 

こんな感じで始まる前から半ば以上勝負の決まってる状態でフロップ→ターン→リバーと進んで最後に残ったプレイヤーのハンドをショーダウンして強い役を作った方の勝利っていうのがポーカーなんですが、

 

面白いのはAIが発展した現代のオンラインポーカーだと誰も彼もがゲーム理論に則って期待値的な最適解をしっかりと選択してくるところ

 

「プリフロップ」の時点でプレイヤーそれぞれが自分のハンドの勝率を既に知ってるので、自分のハンドが強いと確信してるプレイヤーはフロップを待たずして最初からレイズでポット額をどんどん釣り上げていくし、

逆に弱いハンドを引いたプレイヤーはフロップの前に大人しくフォールドします。

麻雀でいうと配牌がクソなの確認して初手をツモる前にその局に参加しないことを選べるみたいな感じ

 

スターティングハンド表というものがあって「このハンドならレイズ、それ以下ならフォールド」みたいなのを示したグラフなんですけど、AI的な最適解が常に覗ける状況でゲームを進めていきます

 

例えば下の表だと緑で書かれてる部分がレイズ、白がフォールドで数字が書かれてる部分はその%でレイズとフォールドを織り交ぜてプレイするのが一番負けないプレイとされています

ちなみに右上がスーテッド(同じマーク)、左下がオフスート(違うマーク)を表しているので下の画像の場合は「AA~A2」までスートが揃っているなら何でもレイズしていいけどもし「A」ともう1枚のスートが違うなら「A9o(エース・ナイン・オフスート)」以下のハンドはフォールドという意味です。

 

「QJ(クイーン・ジャック)」がスーテッドならレイズだけどオフスートなら100回中24回しかレイズできない とも読み取れます。

 

そして2-8人でプレイされるポーカーには「ボタン」と呼ばれる親番から見て左から順に「スモールブラインド」「ビックブラインド」「アンダーザガン」・・・と、まぁ南家とか西家とか北家的なポジション名があるんですが(ボタンは1ハンドごとに左に回していく)

 

本当に面倒くさいことにこのポジションごとに適正なハンドレンジ(スターティングハンドの広さ)が変わります

 

何故かというとアンダーザガンから順番にコールかフォールドかを宣言していくのですが、前の人のプレイを見て後から宣言できる後攻のプレイヤーのほうが圧倒的に有利だからです。

またまた例えが麻雀になりますが、「うわ・・・上家すごい押してるし自分のハンド弱いから降りとこう・・・」or「上家降りたwww僕のハンド弱いけど後ろに人少ないし押せば降ろせるでしょwww」みたいな選択を常に選べるからですね

 

ちなみにこれは「ボタン(=親番)」のスターティングハンドレンジ、明らかに1枚目の「アンダーザガン」のハンドレンジより広がったのがわかるかとおもいます

 

故にプリフロップでのスターティングハンド表はポジションとセットで、

「このポジションでこのハンドなら○%レイズ」というのを覚えるのが最低条件になります。

 

が、もちろんこれを覚えた程度で勝てるのなら僕はこんなに負けてません

 

上の表はまだ「自分までフォールドで回ってきたときのプレイ」(=オープン)で素直な覚えやすいグラフです

この他に「自分より前の手番の人がレイズで入ってきたときに自分がコールでついていくかレイズで更に引き上げるかフォールドするか」のハンドレンジと、

「自分のレイズに対し相手がリレイズを被せてきたときの自分の適性プレイ表」がそれぞれのポジション分だけあります

 

ちなみにこれは「全員フォールドの状態でスモールブラインドの自分に回ってきたのにレイズしたらビックブラインドの人から更にレイズで返された場合どうするのがゲーム理論的な最適解なのか」を示したハンドレンジ表

 

もはやわけわかりません

というかこの表を完全にコピーしてプレイできてる人なんているのかというレベルですけど、もちろんこれは「じゃんけんを1万回して負け越さないためには適度に手をバラけさせましょう」と同じこと表で表してるだけなので自分がこの表通りにプレイする必要はありません

 

ただ「じゃんけんに負け越さないには3分の1の確率で手を変えなければならない」という基準を明確に持った上で「相手がグーに偏った人なのかチョキとパーしか出せない人なのか」を判断して「じゃあその偏りに対して自分が取るべき最適解が何か」を取捨選択するための一つの定規です

 

ポーカーを始めるために、

まずはプリフロップでポジションごとのハンドレンジを覚える必要があります。

 

今回はGTO(ゲーム理論)戦略に基づくポーカーAI「Snowie」のプリフロップアドバイザーからハンドレンジ表を抜粋しましたが、もちろんこのレンジ表もソフトごとに変わります

 

ポーカーを始めたあとで

さて、ポーカーAI「Snowie」でプリフロップでのハンドレンジを覚え、オンラインポーカーをプレイし始めた僕ですが

 

まじで全然勝てません。

1週間やってプラスで終われた日が1日だけ

 

まぁいくらプリフロップが大事とは言え、「プリフロップしか」覚えてない状態だと流石にどうやっても無理です

 

HUDというツールがあります。

これはゲーム画面上に自分と対戦相手の戦績やステータスを表示してくれる外部ツールで、基本的にオンラインポーカーでリアルマネーを賭けて安定して勝ってる人はほぼ100%導入しています。

 

このツールを導入することで各プレイヤーの様々なステータスを選んで画面上に配置することができます

例えば上の画像の場合だと

 

VP=参加率:30%を超えてる人は明らかに「スターティングハンド表」でフォールドすべきハンドまでプレイしてしまっている。

この数値が高い人からコールされてもブラフの可能性が高い。

 

PF=プリフロップにレイズで参加する確率。

この数値が低い人はプリフロップに「コール」で参加する割合が高い=自分が相当強いハンドを持ってる時しか「レイズ」を宣言しない

つまりPFが低い人から「レイズ」宣言が出たらそれはブラフの可能性が低いので素直に降りたほうがいい。

 

全部並べるとあまりに長過ぎるので省略しますが、実際は膨大な量の数字がゲーム画面上に並びます。

 

【zoom】HUDから見る相手のタイプ

どのくらい数字が並ぶかでいうと、各プレイヤーの画面の下にこのくらいの種類の数字がそれぞれ並びます。

 

なぜこんなに数字が並ぶかでいうと、スターティングハンドと同じようにこれらのスタッツもポジションごとに最適な数値がバラけるからです。

 

「この人はボタンのときの参加率が適正なのにアンダーザガンからの参加率だけ高すぎる」→アンダーザガンでのハンドレンジを理解できてないのでそのポジションに回ってきたときに緩いハンドで参加したところを狙い撃ちしよう

 

「この人はビックブライドにいるときにスモールブラインドから入ったレイズにリレイズする割合が高い」→弱いハンドのときでもリレイズしてるからスモールブラインド側はビビってフォールドする必要性が薄い

 

大体こんな感じ

 

このHUDをonにしてポーカー中に自分のスタッツを確認していると嫌でも自分の弱点をわからせられます

「何万ハンドも統計して参加率が10%しかないのはおかしい。プリフロップで降りすぎて勝てるハンドまで逃している」

「逆にフロップでレイズしたあとに続けてターンでチェックする割合が高すぎる」

とか、この数値がわかる人から見たら僕がどのポジションでどのタイミングのときブラフしてるか全部わかりますし、当たり前ですがじゃんけんで何を出すのかわかってる僕に金賭けてわざと負けてくれる相手はいません。

 

そんな弱点だらけの僕みたいな初心者のためにポーカーAI「Snowie」にはポーカースターズのゲームデータを取り込んで正解不正解をアドバイスしてくれる機能があります。

 

「このポジションでこのハンドが配られました」

「フロップで捲れた3枚は~~でした」

「誰々が○$ベットしてきたので僕は△$でレイズしました」

 

みたいな自分のとった行動に対してすべてAIから評価されます

Snowie「レイズは正解だけど△$じゃなくて■$のほうが期待値が高いよ。何%の割合でフォールドも混ぜたほうがいいね。」

みたいな感じ

 

AIに教えてもらった人間同士がオンラインで戦って、勝ち負けのデータを持ち帰ってAIと一緒に復習する現代オンラインポーカー

僕が当初想像してたよりも遥かに近未来的で、残酷なまでに合理的なゲームに僕自身はまだ全く適用できていません。

 

単純に覚えるべきことが多すぎるのが1点と、ゲーム理論を理解した人とそうでない人との間に運で埋められない溝が存在するのがもう1点という感じです。

 

ゲーム理論というと経済系とかの学部で専門科目として習った事がある人も多いかと思います。僕も学部時代に履修しましたがガチガチに数学の分野です。

 

とは言え、じゃあ数学者がポーカーも強いのかと言われれば

「数学ができるのは大前提で、その上で必要な資質が多岐にわたる」というのが正確な表現でしょう。

数学界の権威「アンディ・ベール」はテキサスで銀行と不動産事業を持ってる純資産8000億円の天才大金持ち起業家、ポーカープロに勝ち越した経験もあるハイスペックポーカーおじさんです。

 

が、2012年にポーカーの天才「フィル・アイビー」と3日間で計3万ハンドの試合をして最終16億円以上負けてます。

(フィル・アイビーは世界で一番”世界一位”のタイトルをポーカー世界大会で獲得してる化け物です)

 

「3万ハンド」です

数学の天才が期待値を突き詰めた行動を3万回繰り返して16億円負けたのであれば、そこには「運」とか「分散」じゃなくて明確な戦術による優劣があったと考えるのが自然でしょう。

 

なので、ゲーム理論が示す最低限の期待値的な最適解すら理解できていない僕はまだこのゲームで全く勝つことはできていませんし、

「Snowieの戦術を理解できればマイクロレートではオンラインでも勝ち越せるようになる」=「ゲーム理論もわからないんじゃ低レートですら絶対勝てない」と言われているのも完全に納得するしかありません。

 

逆に、プリフロップのレンジを覚え、相手のプレイの偏りに対し搾取する戦術を完全に理解して尚、「それだけじゃハイステークスで戦うのにまだスキルが不十分」とまで言われる現代ポーカー

 

沼が深すぎて完全に暇を持て余した無職達の遊びといった様相を呈するオンラインポーカーですが、奇遇にも僕は深い沼に肩まで浸かって毎日心を折られるのが趣味みたいなところがあるので、ラスベガス旅行をプラス収支で終えるのを目標にとりあえず毎日AIソフトとポーカー学習を進めていきたいと思います。