オリジナル培養土YOBS/001の更新内容とお知らせ

オリジナル培養土YOBS/001の更新内容とお知らせ

こんにちは!よしのぶです

2月から販売を開始していたオリジナル培養土【YOBS/001】ですが、発売からちょうど2ヶ月で初回ロットのパッケージ200袋をすべて使い切ることができました!

1パック約3Lのため合計600Lを出荷した計算になります。

改めてYOBS/001を購入して頂いたお客様、改善点をレビューしてくださった方、ストーリーズ等で拡散してくださったフォロワーさん、大変ありがとうございます。

今回はお客様の声を参考に、またこれから迎える梅雨の湿度への対策として用土の配合資材と比率をアップデートすることになりましたので改良点と理由について解説する記事になります。

アプデ内容

【変更前】

配合資材:蝦夷砂/日光砂/ゼオライト/竹炭/ようりん/腐植酸/パーライト

元記事の配合です。未読の方はまずはこちらの記事からご覧ください

【変更後】

配合資材:蝦夷砂/日光砂/ゼオライト/竹炭/ようりん/腐植酸/籾殻/微生物資材

結論:配合資材としてパーライトがOUT

代わりに 籾殻+微生物資材がINになります

ナーフ

パーライトの不採用について、これは完全にお客様の声を反映した結果となります。

まだ正式な販売開始から2ヶ月になりますが、計200パックを販売する中で非常に有り難いことに一度購入してくださったお客様がリピートで再注文してくれるようなケースが何度かありました。

ブログでレシピを公開してるにも関わらず2度も直接購入して頂けるなんて本当に本当に有り難い話です

そのリピート注文に占める「パーライト抜きで」のオーダー内容の割合が高く、

ざっくり要約すると「パーライトがスリットから溢れたりサーキュレーターの風で部屋にパーライトが舞ったりする点を除けばとても満足」というレビューを直接的に受け取る機会が多かったためパーライトは解雇となります。

バフ

パーライトの不採用を受けて、代わりの資材を追加することになりました。 籾殻+微生物資材 です

籾殻

米の殻です。ピーナッツの殻みたいな形をしています

これを焼くことで皆さんもおなじみの籾殻くん炭になります

保水性は皆無で、物理的にとても軽く、排水性と通気性に特化した資材です

栄養分はほぼ全て米の実のほうに吸われてるので殻に残ってる栄養素はケイ酸くらいしかありません

有機物ではありますが硬度が非常に高く、微生物分解のされにくさはトップクラスと言えます。

ちなみに赤玉三本線より全然硬いです。ほぼピーナッツの殻

微生物資材

乳酸菌や酵母など数十種類の有用菌を配合しています。

微生物資材に関してはこのブログでも何度か投稿しているように長く検証を重ねてきました。

植物と微生物との関わりについて具体例を簡潔に説明すると、

例えばハイポネックス液肥を使用してアンモニア態窒素を施肥した場合に、土壌内の微生物の働きによってアンモニア態窒素から硝酸態窒素へと分解されることで植物が吸収できるようになる。(→微生物がいない水中で水草にハイポを施肥してもアンモニア態窒素のままだと水草は窒素を吸収できない→最初から硝酸態窒素を施肥する場合は水草にも効く)

とか、あとは前回の鉢についての記事で解説した通り毛細根と呼ばれる細根の先端部分も厳密には植物ではなく菌根菌の菌糸で、所謂微生物カテゴリになります。

窒素だけに限らず動けない植物の根に変わって土壌内の養分を根まで直接的に運んでくれるのが微生物なので、土壌内微生物が豊富な土とそうでない土では植物の生育速度が大きく変わってきます。

アガベの趣味家に伝わり易い例で言うと、カクタスグリーンさんから買った植物って謎に成長速いですよね

スパチタもトリケラも、購入者の声をネットで見る限り細粒で水はけ悪いのに成長速度はかなり良いみたいなレビューがとても多いですし僕自身もスパチタとトリケラの両方で爆速成長を経験しましたし、なんならアガベと関係ないエンセファラルトス・ホリダスまでCGから買って現在爆速成長中です。

そんなカクタスグリーンの培養土の配合はと言うと・・・

はい!EM堆肥のEMはEffective Microorganisms(有用微生物群)

籾殻等の有機物にEM菌をぶち込んで良い感じに発酵させたらそれがEM堆肥と呼ばれる物になります

※通常は発酵を速める目的で籾殻に米ぬかと硫安を混ぜてEM菌を投下しますが、YOBS/001では米ぬかと硫安は未添加のため発酵はかなり緩やかです。

微生物は窒素と水を燃料にして有機物(炭水化物)を分解します

そのため土壌改良材として籾殻を使用する場合によく注意点として窒素飢餓が挙げられますが、これは微生物にとって有機物と窒素が””主食とおかず”的な立ち位置となるため

有機物を入れれば入れるほど土壌内の窒素まで微生物が消費してしまい、結果として窒素が植物まで届かなくなってしまうために起こる症状です。

窒素は植物にとっては三大栄養素の1つですから窒素欠乏はとても困りますよね

オテロイに関しては窒素欠乏が起こることで葉の展開速度は遅れて色味は濃緑から淡いライムグリーンへと変色し、葉の厚みも全体的に薄くなっていきます。

この2株は同血統の魔丸で育成期間も全く同じですが葉色と厚みが違うのは一目瞭然かとおもいます。

オアハカ現地株や台湾ナーセリーの屋外管理大株なんかはどれも葉色が淡いライムグリーンですけど原因は大体窒素切れなので、現地球を国内で管理したらどんどん緑色は濃くなります

なのでライムグリーンの葉が嫌いな人がYOBS/001を使用する場合は窒素をしっかり液肥で供給するようにお願いします

とは言え籾殻は硬すぎて分解にすごく時間がかかる分だけ窒素の消費も「長期間緩やかに」といった感じなのでハイポネックス液肥1000倍希釈水を週1で灌水してるようなパターンであれば微生物が消費する窒素の分量は誤差範囲です

それとこのブログを読んでくださっている方はよくご存知の通り僕自身はアンチ窒素過激派なので普段から間違って窒素を与えないよう細心の注意を払って窒素欠乏のオテロイ達を大量に管理しているのですが、

今のところ葉の展開速度が遅れる以外のデメリットは全くないのでハイポ無しのYOBS/001でも生理障害の心配などはありません。むしろ窒素を入れすぎた場合の窒素過剰症のほうが遥かに重いです。

というわけで 籾殻+微生物資材 を配合するメリットをまとめると

1.パーライトよりも更に排水性・通気性が向上する。

2.微生物の働きが活発化し肥料の吸収効率が上がる。

3.アンモニア態窒素が微生物に消費されるため徒長を抑えて草姿を整えやすい。

となります。元から配合している腐植酸に関しても微生物資材とのシナジーがとても高いものなので、この用土にそのまま生ゴミを漉き込んでも温度と水分だけ調整すればすぐに分解されて土に還ります。(実際に草屋ヨシノブのカフェではこの微生物資材をコンポストに使用して生ゴミを処理しています)

デメリット

メリットもあれば当然デメリットもありますので使用予定の方は最後までしっかりお読みください

1.水抜けが良すぎて保水性は低い。

2.稲生える。

保水性

保水性は本当に低いです。室内でプレステラ90にサーキュレーターを直接あてるような環境であれば2日で中まで乾きますし、

真夏の屋外管理だと5号鉢でも(雨が降らなければ)2日でほとんどの水分がとびます。

梅雨時期は湿度がカンストしているため週1灌水で問題ないとして、その後は温度と湿度に合わせてこまめな灌水が必要になってきますので真夏の水切れにはご注意ください。

逆に屋外管理の場合は更に保水性を下げるのもオススメです

店頭ではお客様個人の育成環境に合わせてその場で用土を調合してお渡しするサービスも行っておりますので、梅雨に雨晒し管理するためにも排水性を更にあげてほしいというような場合は是非そちらをご利用ください(店頭のみでの対応となります)

籾殻の中になぜか発芽して普通に稲が生えてくる個体があります

もちろん籾殻は米の種子ではないので本来稲が発芽するはずもないんですが、種子じゃなくて実を守る殻のくせに何故か発芽する個体がたまに発生します。

天道萌え(テントウモエ)と呼ばれる現象らしく、調べたら籾殻から稲が育った報告がネット上にいくつか散見されるためこのまま放置してたらアガベの鉢で米が実る可能性があります。

お手数かけて申し訳ないんですが稲が生えてきたら抜いてください

フォロワー6000人記念

Twitterの個人アカウントとインスタの店舗アカウント、両方6000フォロワー突破ということで、

YOBS/001の初回ロット200袋完売記念と合わせて昨日からキャンペーンが始まっています。

名前:6000フォロワー記念キャンペーン

内容:新【YOBS/001】を6袋以上まとめ書いする場合に商品代金から10%割引

ということで通常は1袋3L入りで1,800円+税(着払い)にて販売中のYOBS/001ですが、6袋以上の購入で10%オフにて提供中です。

TwitterとインスタからのDM販売、店頭での対面販売の両方で適用可能となっておりますので購入希望の方はDMよりお問い合わせください。

お知らせとお願い

草屋ヨシノブではお客様1人あたりの平均滞在時間が3時間、中にはカフェのランチタイムから食事とセットで滞在5時間を超えるような方も多くいらっしゃいます。

完全に僕一人でマンツーマン対応しているため1人来店されるごとに平均して僕が3時間接客している状況です。

そしてYOBS/001が2ヶ月で200パック販売、月に400L以上の土を配合してパッケージングと植え替え

そこに大量の質問DMが送られてくると・・・もう無理!!

特に最近は質問用のサブアカみたいな人からの、来店予約でも商品に関する問い合わせでもないメッセージが

日によっては10件以上送られてきて、この世の終わりみたいな顔で現実逃避してます

もちろん商品に関する問い合わせ、来店希望、購入した商品についての質問はいつでも受付中なのですぐに連絡ください。(DMよりインスタアプリからいきなり架電してくれたほうが助かります)

それ以外の質問には原則回答不可のため、僕の代わりにGoogleかChatGPTにでも質問してもらえたら助かります。

「フォローさせてもらいました!よろしくおねがいします!」のメッセージもめっちゃ来るんですけどその気持ちは送信ボタン押さなくても九州の方角に向かって念じてもらうだけで伝わってます。ありがとうございます!

以上、YOBS/001のアップデート内容とフォロワー6000人記念キャンペーンのお知らせとお願いでした。

5月から2年目を迎える草屋ヨシノブを引き続きよろしくお願いいたします。